いよいよ決定、2020年のオリンピック開催地

今年の3月、当社のスペイン関連マーケティング事業への取材お問い合わせをいただいたき、「スペイン・マドリードのオリンピック誘致に向けたソーシャルメディア戦略」を調査しました。

その時には「まだまだ先だなぁ」と思っていましたが、いよいよ日本時間明日朝には決定です。

個人的には、もちろん東京で観てみたいという気持ちもありますが、マドリードに決まり、日本-スペイン間の関係がより活性化するきっかけになれば、それも嬉しいのは事実です。

 

3月の調査時点で、

・スペインは4つのソーシャルメディアで公式サイトを作り、積極的に活用(Facebook、Twitter、Youtube、そしてSpanish Facebookとも呼ばれる若い世代向けのSNS、Tuenti)

・公式サイトで、早々にボランティアを募集(まだまだ決定前なのに!)

・公式サイトで、誘致活動に関して発注した業者・内容・金額を明確にし、透明性を確保(財政難で反対の声もあるため)

といった状況でした。

 

現地のメディアでは(国内向けメッセージ)、

・2020年のオリンピック開催が決まれば、「若い起業家に大きなメリットがある」

・オリンピック招致に勝たなくてはいけない理由は50%近い失業率の若者のため

・このオリンピックは、バルセロナ五輪と同じように変化の我々の原動力になる

・ダメージを受けたスペインのイメージを回復するために、勝たなくてはならない

といったメッセージが続き、景気低迷の続くスペインの必死さが伝わってきました。特に、若者向けのSNSを活用したり、ボランティアを早々に集めているのは、一番の問題である若者層の高い失業率対策であることはとても感じました。

 

一方、現地の声を集めてみると(スペイン人&日本人)、

・オリンピックを招致していることさえ知らなかった。しかしバルセロナ五輪がもたらした恩恵を知っている人が多いから、マドリード開催を望む人も多いのでは。(バルセロナ在住)

・決まってほしいけど、直ぐに観光客が増えるわけではないのでなんとも言えない。(サラゴサ在住)

・経済的には望ましいが、マドリードではなく東京に決まってほしい。(バレンシア在住)

・過去に何度も候補地にあがっているし、盛り上がりに欠ける。それより目先の経済回復が必要で、今はデモに忙しい・・・。(マドリード在住)

といった、それぞれの立場での意見が集まりました。

 

これは、日本国民も同じかもしれませんね。自分の立場や仕事上に大きなインパクトがある人と、そうでない人にとって、賛成・反対の意見が異なるのは当然です。

今回の東京・マドリード・イスタンブールは、それぞれに大きな課題を抱えています。開催地決定の嬉しいニュースが流れると同時に、国際的に果たさなくてはいけない大きな責任も抱えることになります。

いずれにせよ、いよいよ明日朝。起きた時にどんなニュースが流れているのか、ドキドキしながら待ちたいと思います。

-A. Noda

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