訪日Myゲストリサーチから得るインサイトで
データドリブンな戦略立案&グループでの活用へ
海外マーケット向けに全ホテルで継続的な多言語リサーチを実施中
株式会社ザイマックス不動産総合研究所
多言語アンケートツールによるデータの構築
時期: 2019年1月~現在
当時の課題
- グループのホテル事業でインバウンド旅行客に特化したホテルブランド「からくさホテル」をスタート。
- 日本人客とは異なる価値観や行動持つインバウンド客の直の声を聴くことができるチャネルを持つ必要。
- グループ内シンクタンクである総合研究所と連携。多言語・汎用性・多機能なアンケートツールを検討。
ステップ1
事前準備: 既に実施し、言語別に管理していた無料ツールでのアンケート調査(英語、簡体中国語、繁体中国語、韓国語)から、多言語調査を一元管理できる「訪日Myゲストリサーチ」に移行。移行に際して、技術的なサポートを実施。
ステップ2
「訪日Myゲストリサーチ」で、からくさホテルを利用する訪日ゲストへのアンケートを開始。アンケート回答への誘導は客室内にQRコードを記載したテントカードを設置。回答者には寿司ストラップやガチャガチャなどの謝礼も配布。
ステップ3
毎月末に締めてデータを集計・確認・分析し、BIツールを利用し、本社マーケティング部署、各ホテルの現場に共有。(共有のしやすさ・方法が次の課題)
取得データに各ホテルの現場からのフィードバックをふまえて、ザイマックス不動産総合研究所として次のリサーチで行うべきテーマや、具体的な施策につなげるための質問を検討。一定の周期で質問内容を変更し、収集したデータをホテル事業における戦略立案や、グループ全体で活用できるインサイトとして活用。
お客様インタビュー
大西 順一郎様
株式会社ザイマックス不動産総合研究所
2002 年ザイマックス入社。2009 年よりマーケティング部(現ザイマックス不動産総合研究所)でオフィス市場分析を担当。2018 年より現職。不動産市場のダイナミズム、環境不動産の経済性、指標開発に関する研究を担当。東京工業大学工学部土木工学科卒業。東京大学空間情報科学研究センター不動産情報科学研究室協力研究員。
はじめに、大西様はどのようなお立場でからくさホテルの運営にかかわっていらっしゃいますか。
我々、ザイマックス不動産総合研究所では、不動産業界に関するオピニオンの発信のほかに、グループ各社の事業部と協働し、データ・ドリブンな意思決定を取り入れることで事業の成功に向け並走することに取り組んでいます。ホテル事業とは、顧客の声を反映した新商品やブランドの洗練に向けて、データ収集および分析の面でコラボレーションしています。
「訪日Myゲストリサーチ」を実際にどのくらいのホテルで、何言語・何問くらいご利用いただいてますか。また、月にどのくらいの回答を集めていらっしゃいますか。
(2020年2月現在)8ホテルで展開し、毎月700件ほどの回答を集めています。各ホテルで、英語・簡体中国語・繁体中国語・韓国語・日本語で回答が可能です。
これまでのリサーチで「こんな回答・傾向があったからこんなことができた、こんなことを考えている」といった事例はありますか。
年齢や国籍だけなく、旅行日程や旅行中感動した体験なども含めたデータから、訪日外国人旅行者のペルソナを分析し、われわれの顧客イメージとその行動特徴を理解することができました。今後は、客室やサービスの具体的な商品設計にも活かしていきたいと考えています。
「訪日Myゲストリサーチ」をご導入いただいて、一番良かった点はどんなところでしょうか?またこれをベースに、拡張していきたい機能などはありますか。
我々のホテル事業は弊社グループの中で新しい事業ということもあり、大小のトライアンドエラーを繰り返している過程にあります。これに並走するためには、高頻度での設問切り替えや、分岐も含めた柔軟な設計に対応できるツール・サービスであることが求められます。「訪日Myゲストリサーチ」はそのような面でわれわれの期待に応えてくれています。特に、途中脱落が多い設問であったとしても、途中までの回答データが保管されているのはトライアンドエラーを重ねるうえでありがたい機能でした。
海外向けのコミュニケーション活動について、課題やご要望はありますか。
ホテル事業の発展と事業継続性のためには、ブランドの海外における認知を広げ、信頼を獲得していくことが重要です。それは、直接的な客室販売やファン層の構築だけでなく、海外からの優秀な人材を獲得することにもつながります。そのための各国の事情に合わせた継続的な情報発信が大切と考えています。
~大西さま、ご協力ありがとうございました!~
*所属および記載内容は、インタビュー当時のものです。